第1回 APEX21のプラスチックスペーサーはこうやって作られている株式会社蛭川化成工業蛭川安明様
記念すべき第一回目の「APEX21が行く!!」。APEX21の新人広報の松田が長年APEX21のプラスチックスペーサーの製造をしていただいている栃木県足利市の蛭川化成工業さんにお話をお伺いしました。
蛭川化成さん、こんにちは、APEX21の新人広報の松田と申します。建設・建築業界は初めてで素人ですが、どうぞよろしくお願いします。
こんにちは、蛭川化成の蛭川です。横浜からお越しいただきありがとうございます。
では、早速、私どもの工場を案内しますね。
ドーナツができるまで
バラバラバラーー!
わー!ドーナツが次から次へ作られて飛び出してくる!まだ温かい!
できたてのドーナツですね。食べれないですが… この大きな機械でドーナツが作られているんですか!?
はい、この機械の中にドーナツの型があります。お見せしましょう!
ガーッ!(機械の扉を開ける)
おぉ!ドーナツの大本の「型(カタ)」か!8つならんでることは8個作れるのかな。それにしても鉄製で重たそう…
そうですね。これと同じ形状の型が向かい側にもう1つあります。
これをガチャン!と2つを合わせてたところに溶かしたプラスチックの液剤を流し込んで作ります。
なるほど。ガチャン!と重そうな鉄が合わさるとのことですが、パワーが凄そう…
はい、合わさって280トンの力で圧縮がかかります。
へ?!280トン!!?力が大きすぎてピンとこないのですが…それは相当な力で圧縮されているのですね。
そうですね。そして、そこのプラスチックの材料を約200度の熱で溶かして液状にして合わさった型に流し込むのです。
約200度の熱で溶けるということは、お湯より倍も熱い…280トンや200度とか…桁違いのパワーを使ってAPEX21のドーナツは作られているのですね。
はい、そしてこちが溶ける前のプラスチックの原材料です。
へぇ~、もとは小さい粒状で、パッと見はまるでお米と玄米みたいです。
(笑)この白い粒と黄色の粒を合わせてドーナツの色をつけています。
なるほど。白い粒が多いので柔らかな黄色になっているのですね。
目の良さと集中力が大事な検品
出来上がってきたドーナツはこちらで検品をします。
黒い背景でドーナツの形がよく見えるようになっていますね。
機械で抜かりなく完璧に作られてる感じがしますが、不良品って出るのでしょうか?
はい。型が冷えすぎてプラスチックの液剤がうまく型に流し込まれなかったりした場合には、形が歪(いびつ)になっているので不良品になります。
機械が作っていても最終的には人の目での確認が必要なのですね。
それにしてもこの中から形が歪なものを取り去るのは大変ですね…(汗)
はい…(汗)集中力の続く目のいい若い子でないと検品はできません。
たしかに…年を重ねると老眼も出てきますしね…(笑)
検品はベトナムからの留学生のルーくんに任せています。
おぉ、それは頼もしいですね!
ルーくんは緊張気味の私たちに真っ先にご挨拶していただいたり、テキパキと業務をこなしておられます。
蛭川化成さんにはルーくん以外にもベトナムからの留学生が3名働いているとお聞きしましたが、言葉の違いもある中で、意思疎通や業務を教えたりするのはどうしているのでしょうか?
彼らは3年経ったらベトナムへ帰るのですが、その間は日本語を学んでいますので、ゆっくり話すようにして意思疎通をしています。また、業務は私が教えたり、先輩の留学生が後輩にきちんと引き継いで教えてくれるので苦労はありません。
そうなのですね。日本人でも学校を卒業して会社勤めするときは不安でいっぱいだと思います。ルーくんたちも言葉が違う異国の地で働くのは、私たちよりも一層不安がたくさんあるでしょうね。3年間とはいえ、そんな不安を乗り越えて日本に来たルーくんと、送り出した親御さんの覚悟が感じられます。慣れない仕事を先輩から教わって蛭川化成の一員になっていく。話を聞いてスラッとしたルーくんの背中がたくましく見えてきます。
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